雨樋の不具合で多いのが、水があふれてしまう、あるいは水がぽたぽた落ちることではないでしょうか?
どちらであっても、こうした不具合が起きる原因は大きく4つあります。
- 落ち葉などのゴミが軒樋に溜まっている
- 雨樋が破損していたり劣化している
- 排水口がつまっている
- 雨樋の傾斜に問題がある
つまり、これらの原因を取り除きさえすれば、雨樋は正常な状態に戻ります。
そこで、ここでは、雨樋のトラブルを正常な状態に戻す「修理の仕方」と気を付けるべき点について、解説します。
落ち葉などのゴミが溜まっている場合
家の庭に大きな木がなくとも、意外に雨樋には落ち葉などのゴミが溜まっていることがあります。
落ち葉の場合には、強風や鳥などの仕業だろうと考えられますが、落ち葉以外にも、長年の土ぼこりが雨樋(軒先の樋)の底にたまっていることがよくあります。
はしごや脚立などを使って、軒の雨樋をチェックし、必要なら掃除を行いましょう。
掃除は、手で大きなゴミや落ち葉を取り除きます。
ブラシや水を使って汚れを落とせれば、なお良いですが、何分、高所の作業になりますので、
ゴム手袋をはめた手で、軒樋の底をこするようにしながら、ざっくりゴミを取るだけで大丈夫です。
雨樋の落ち葉カバーのデメリット
雨樋には落ち葉よけのカバーもありますが、網状になっているものがほとんどです。
大きな落ち葉の場合には効果がありますが、小さな落ち葉や、前述した土ぼこりなどは、網目をすり抜けて雨樋に入ってしまいます。
そのため、雨樋の掃除の際、落ち葉カバーが邪魔で掃除しにくくなることも念頭においておきましょう。
下の写真は、落ち葉カバーを取り付けたお宅ではありませんが、雨樋が隠れているとメンテはしにくくなるという実例です。
雨樋が破損、劣化している場合
雨樋の破損や劣化を見つけたら、できるだけ早く処置をします。
小さな亀裂や穴の場合には、シーリング材や雨樋専用の補修キットなどを利用すれば、DIYで挑戦しても良いでしょう。
ただし、雨樋の補修は、完璧に直すことは難しいことも理解しておきましょう。
10の水漏れが、1か2ぐらいになれば、良い方です。
また、時間が経ってくると、また、同じようなトラブルが同じ場所で再発します。
あまり繰り返すようならば、思い切って交換するのがおススメです。
雨樋の交換は、部分的な交換も可能です。
排水口が詰まっている場合
排水口が詰まっていると、雨樋はあふれてしまいます。(オーバーフロー)
まずは、オーバーフローを起こしている雨樋のどこに問題があるのか?じょうろなどを使って、実際に雨樋に水を流してチェックします。
場所が特定できたら、桝や竪樋などの掃除をし、水がスムーズに流れるか?確認しますが、必要ならば、部品等の取り替えも行います。
雨樋の傾斜などに問題がある場合
雨樋の傾斜などに問題が起きるのは、雨樋の経年劣化やゆがみが原因であることが少なくありません。
もともと経年劣化やゆがみがあったところへ、大雪や猛暑が襲い、トラブルが一気に噴出する感じです。
過去のトラブルとして多いのは、やはり、
- 大雪により軒樋がゆがみ、樋からの水漏れが起きる
- 樋受け金具の劣化等により、雨樋が外れてしまい、水がダダ漏れする
というものですが、
昨今の信じられない猛暑により、
- 夏の暑さで、竪樋が伸びてしまい、合わせ桝から水があふれる
- 夏の暑さで、軒樋が変形してしまい、水が正しく流れない
などのトラブルも増えてきています。
雨樋の一部をの傾斜トラブルに関しては、DIYでは難しい部分もあるため、信頼のおけるプロに依頼されることをお勧めします。
雨樋の耐用年数について
雨樋の耐用年数は、材質や環境によって異なりますが、15年~20年を目安にされると良いでしょう。
また、外壁や屋根塗装の際に、雨樋も一緒に塗装することは多いと思いますが、
塗装によって雨樋の劣化を防ぎ、寿命を延ばすことができます。
雨樋の雪対策について
雨樋の雪対策としては、
- 雨樋にヒーターを取り付ける
- 屋根に雪止め金具を付ける
と効果的です。
また、雨樋の素材にも注目しておきましょう。
雪に強いのは、やはり塩ビ製よりも金属製です。
雨樋の修理、落ち葉や雪対策についてのまとめ
雨樋はトラブルがあって初めて、その大切さに気付くものの一つです。
ただ、そのトラブルの原因は、
- 軒樋に落ち葉などのゴミが溜まっている
- 雨樋が破損したり劣化している
- 排水口がつまっている
- 雨樋の傾斜に問題がある
のうちのどれか(もしくは複数)である可能性が高いですから、もし、自分で修理をしてみたい場合には、一つずつチェックしていくと良いでしょう。(ただし、安全面には気を付け、くれぐれも無理をなさらぬよう!)
また、雨樋の修理費用は、意外にコストがかかることもありますので、日ごろから雨樋のチェックを習慣づけておかれると良いと思います。
もちろん、下からの目視だけで構いません。
こうすることで、万が一、雨樋に不具合が起きていても、早めに発見することができ、大事に至らずに済みます。
もし、プロに雨樋の修理を依頼するにしても、プロが雨樋の仕事をするのは「晴れている日」です。
つまり、雨の日にどんな状況になるのか?お施主様の観察が、原因究明等に非常に役立ちますので、動画なども撮っておかれるとなお良いでしょう。
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