リフォームの予算オーバー。何を削る?何を節約する?予備費は?

予算オーバーでも満足するリフォームにする方法

リフォームの見積もりが予算オーバーになってしまった場合、プランの再検討をしなければならなくなりますが、
できるだけ納得のいくリフォーム工事にするためには、どうすれば良いのでしょうか?

特にリフォームの場合には、工事後のメンテナンスなどお世話になることも多いため、無理やり値引きを求めるようなやり方はあまりお勧めできません。

そこで、この記事では、

  • リフォームの予算オーバーを解決するだけなく、
  • リフォーム業者さんとお客様が、最高のリフォームパートナーになれる方法

を、お話ししますので、リフォーム工事をお考えの方は、ぜひゆっくりとチェックしてみてください。

目次

リフォームの予算オーバーは、どこかを削る?

リフォームにおいての予算オーバーは、どこかを削るしかないわけですが、
AもBもやりたいのに、AかBか、どっちかをあきらめなければならないわけではありません。

予算オーバーを解消するには、下記の6つの項目を検討すれば、新たな希望が見えてくるかもしれません。

なお、検討する事項は、

  • 詳細な計画を立てる
  • 優先順位をつける
  • 予算を管理する
  • 相見積もりを取る
  • DIYを考えてみる
  • 素材を見直す

になります。

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

詳細な計画を立てる

リフォームにおいて、詳細な計画を立てるのは当たり前なのですが、大事なのは、ご家族の中だけで決めてしまうのではなく、リフォーム業者も巻き込んで計画を立てることです。

なかでも、一番重要なことは、「要望はストレートに伝えること」です。
多くのお客様は普通「要望はストレートに伝えていますよ」とおっしゃるのですが、少しずれていることがよくあります。

たとえば、

  • 「部屋を6畳増築してほしい」
  • 「窓を大きくしてほしい」

という要望は、ストレートに伝わっているように見えます。
が、何のためのリフォーム工事なのか?理由が業者側に明確に伝わっていません。

そこで、もともと何故?部屋を増築したいと思ったのか?何故?窓を大きくしたいと思ったのか?
もともとの要望を、リフォーム業者にぶつけてみましょう。

たとえば、こんな感じ。

  • 「〇〇と△△を置いて、◇◇する部屋が欲しい」
  • 「部屋の風通しを良くしてほしい」

すると、リフォーム業者の方から新たに、

  • 使っていない部屋をちょっとした間取り変更で使えるようにするプラン
  • 今ある窓の対面に新しい小窓を付けるプラン

が出てくるかもしれません。

3人寄れば文殊の知恵と言いますが、身内だけで考えるよりもリフォーム業者を交えた方が、様々なプランが出てきやすいですから、もしかしたら予算オーバーが解消できるプランが浮上してくるやもしれません。

万が一、予算オーバーが解消できなかったとしても、綿密な打ち合わせによって、納得できる、満足度の高いリフォームになることは、間違いありません。

実例紹介

お客様の要望は「すべての戸袋が腐って傷んでいるので、アルミに変えて欲しい」でしたが、
アルミ製にするためにはサッシごと変える必要があり、予算オーバーになるためプランを変更しました。

戸袋が傷んでおり、アルミに変えて欲しいとのご要望でした

木製だった戸袋を、外壁材として使うサイディングに貼り替えました。
もともと外壁塗装は行う予定でしたので、ちょうど良いタイミングでした。

アルミの戸袋に交換するのではなく、戸袋にサイディングを貼り補修しました

優先順位をつける

予算オーバーの場合、リフォーム工事に優先順位を付けましょう、ということは、よく言われます。

通常、この優先順位の付け方は、「必要なリフォーム工事」と「希望をかなえたいリフォーム工事」に分けることが推奨されています。
が、「必要な工事」と「希望の工事」を明確に線引きできる方っていらっしゃるのでしょうか?
たとえば、キッチンはまだ使えるけれど、不満だらけの場合。
こうした不満の解消は、ニーズなのか?ウォンツなのか?奥様とご主人でも考え方は異なるでしょうし、非常に難しいのではないでしょうか?

そこで、「優先順位の付け方」に、

  • 今じゃなきゃできない工事
  • 後からでもできる工事

という視点を加えてみましょう。

「今じゃなきゃできない工事」というのは、たとえば、
「今、この床をめくるのですから、そのめくったついでに、〇〇工事も行った方が、二度手間になりませんよ」
というような工事です。

一方、「後からでもできる工事」というのは、
「今、一緒に工事をしなくても、後から、その部分だけ工事をすることも可能ですよ」
という工事のことです。

リフォーム工事は、一度にすべて済ませてしまわなければならない工事ばかりとは限りません。
上記の視点を加えることで、悩ましい「優先順位」も少しはつけやすくなるのではないでしょうか?

予算を管理する

予算の管理は、まず見積もり書の内容の把握から始めます。

リフォーム工事の見積もり書は、業者によっても書き方が異なりますので、
工事内容や工事範囲に関しては、わからない部分をきちんと確認する必要があります。

たとえば、床の貼り替えの場合、

  • 床材だけを貼るのか?
  • 床組み(床の構造材)や下地材まで交換するのか?

によって、見積金額は異なってきます。
実際、「床をめくってみたら、下地が傷んでいたので、その分が追加費用として発生した」という話をよく聞くのですが、本来は、プロであるリフォーム業者側が「下地が傷んでいた場合の見積り」も同時に出しておくべきです。
もし、そうでない場合には、ご自身で必ず確認しておきましょう。

見積内容がきちんと把握できても、一応「予備費」は準備しておくのがおすすめです。
なぜなら、リフォームで家がどんどん変わっていくのを目の当たりにすると、
「やっぱり、あれもやりたい!」という気持ちがムクムクと芽生える方は少なくないからです。

リフォーム時には、多くのお客様が「、ついでだし、コンセントぐらい・・・」と思われるようですが、コンセントの増設や移設は、思っていた以上に費用が掛かりますので、勢いで依頼せず、おおよその金額の目安を前もって教えてもらいましょう。

相見積もりを取る

リフォーム工事において、相見積もりはある意味当たり前のようになっていますが、

  • リフォーム業者が出す見積書
  • リフォーム業者による工事の仕方

等々、皆、同じではありません。

そのため、相見積もりを取り、金額だけを比較しても、あまり意味はありません。

比較するなら、すべての条件をまったく同じにしなければなりません。

相見積もりを取るのは、

  • 大体の相場を知るため
  • 異なる工事のやり方があるのではないか?確認するため
  • 工事の仕方で予算オーバーが解消できるのではないか?確認するため

です。

これにより、リフォーム業者の「力量」も見えてくるため、一石二鳥です。

DIYを考えてみる

すべてリフォーム業者にまかせるのではなく、自分たちでできることはDIYで行ってみるのも良いでしょう。

せっかく、そばにプロがいるのですから、施工の仕方の相談などもしてみると良いかもしれません。
快く応援してくれるリフォーム業者を選ぶという手もあります。

なお、業者さんには、必ず「どの部分からをDIYにするのか?」正確に伝えておきましょう。

実例紹介

右の和室は、特別な収納場所を作るために一部のみ改装を行いました。
残りの部分はDIYされるとのことで、その他の工事も合わせ、予算内に収まりました。

奥様のご要望に合わせた収納部分
収納内部に取り付けた棚
収納上部の棚と洋服掛け用のポール

素材などを見直す

予算オーバーの際、一番、手軽な方法が素材を見直すことです。

  • 前面を無垢材にする予定を、一部、クロスに変えたり、
  • 設備機器のグレードを落とすなど

できるだけ不満が残らないように、調整しましょう。

また、システムキッチン、システムバス、洗面台、トイレに関しては部品ごとの対応が可能なので、
自分のライフスタイルにあまり必要のないものは取り除くようにすると、小さな金額でも、チリも積もれば山となることがあります。

  • 蛇口の交換
  • 鏡や棚をなしにする
  • 吊戸棚をなしにする
  • 換気扇やコンロを変える

など、ショールームで確認しながら、見積もりしてもらうのがおススメです。

実際の商品を見ながらの方が、いろいろイメージできますから、

  • 「なくても構わない」
  • 「これで十分」

など、納得のできる商品選びができるはずです。

実例紹介

見積もり時には、洋間に新しい扉を付ける予定でしたが、予算オーバーのため、既存の障子をすべて使うことにしました。

障子は和室だけでなく、洋室にも合わせやすい建具です。

リフォームで予算オーバーした場合の対処法のまとめ

リフォームの見積もりで予算オーバーした場合には、慌てて判断せずに、リフォーム業者も巻き込み、じっくりと検討することが大切です。

コストを抑える方法はいろいろありますが、やりたいことを我慢するというよりも、
じっくり、深く考えるきっかけができたと考えると良いと思います。

実際、いろんなものをそぎ落とすことで、すっきりとした良いプランになることはよくありますし、
ご自身のライフスタイルにピッタリと合っているリフォームほど心地よいものはありません。

予算オーバーも決して悪いことばかりではありませんので、ぜひ、前向きに考えてみてくださいね。

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